ラクロス・仕事と打ち込んできた中井祥子さんが、大人も子どもも思いっきり遊ぶ「原っぱ大学」に情熱を注ぐワケ【前編】

LIFESTYLE

ラクロスも、仕事も全力で楽しむ印象の中井祥子さん。

現在活動中の原っぱ大学についてや参加するまでの経緯や思いをお聞きしました。

【ラクロス歴プレーヤー歴】13年

【ラクロスコーチ歴】2年

【ラクロス選抜歴】’01関東ユース

【ラクロス受賞歴】

2008年 日本選手権優勝(所属:FUSION)

2008年 全国クラブ選手権優勝(所属:FUSION)

2011年 日本選手権準優勝(所属:FUSION)

2011年 全国クラブ選手権優勝(所属:FUSION)

大人も子どもも思いっきり遊ぶ「原っぱ大学」やお仕事のご経歴

千葉県印旛郡生まれ、原っぱ大学千葉事業リーダー

2006年:イベント制作会社入社、半年で退社。2007年リクルート入社、注文住宅領域の営業を担当。学生時代から続けているラクロスのトレーニングを優先するため、20時退社平日練習できる環境を得る。2011年3月東日本大震災当時、生後2ヶ月の娘がいたこともあり、今後の働きかたを考えるようになり、2014年に退社。

2014年:スマートニュースにジョイン。広告事業の立ち上げや、NPO支援プログラムなどを担当。

2015年:原っぱ大学と出会う。当時4歳の娘と原っぱ大学逗子1期生として入学。

2017年:原っぱ大学柏かわせみキャンパス開校。立ち上げメンバーとして関わる。原っぱ大学の活動と並行するため、スマートニュースでは、週20時間勤務、週1回オフィスに出社するワークスタイルにシフト。2017年より子どもたちに向けたメディアリテラシープログラムを立ち上げ、小学校や大学にて特別授業を行う。

2018年:原っぱ大学では千葉県佐倉市に拠点を移し、森を中心に活動。

2021年:スマートニュース退社。現在、原っぱ大学千葉事業リーダーとして活躍中。

 

――まず、ある平日とある休日のタイムスケジュールを教えてください。

今は平日と休日の境があまりないのですが、原っぱ大学のある日とない日のスケジュールはこのようなイメージです。

▼原っぱ大学のある日(主に土日)

5:30       起床

6:00       仕事準備

7:00       娘を起こす

7:30       朝ご飯

9:00       出発

10:00      フィールドへ

11:00      原っぱ大学スタート

15:00      終了&片付け

16:30      帰宅&片付け

18:00      夕飯準備(旦那がやってくれることが多い)

19:00      夕食

20:30      片付け、入浴

20:30      英語

21:00      就寝

▼原っぱ大学のない平日

5:30       起床

6:30       娘を起こす

6:50       朝ご飯

7:40       娘学校へ

8:00       英語(25分x2コマ)

9:00       仕事

13:00      ジムへ

15:00      仕事

16:00      娘が帰ってくる

18:00      夕食準備(旦那が休みの日は旦那)

19:00      夕食

20:30      片付け、入浴、英語

21:30      就寝

 

――そもそも原っぱ大学に参加したきっかけ特徴、具体的な取り組みについて教えてください。

娘が生まれ、初めて公園の「じゃぶじゃぶ池」に入った時、衝撃が走りました。「この冒険感、大好き!」と。記憶を辿ると、ラクロスの練習後のグラウンド(当時は土でした)への水まきが大好きだったんですが、それに似た感覚。自分のすぐ近くにこんな世界があるなんてと驚きました。そうして、夏は毎日娘を連れて、近隣のじゃぶじゃぶ池に通いました。娘の意思は当時関係なかったですが、本人も楽しんでいたと思います。

そうした経験を積み重ねていくうちに、自分が子どもだった頃、山の中で忍者ごっこをしたり、泥遊びをしたり、子ども達だけのルールで自由に遊んでいた宝物のような記憶が蘇ってきたのです。こんな何物にも替えられない経験ができる場を作って未来に残したいと思ったのがそもそもの理由です。

そんな大義名分を半分掲げながら、残りは自分が遊びたかっただけですが、娘を連れ歩き、日本全国多種多様な外遊びの場を巡りました。そこで、自分の琴線に触れる場がいくつかあり、その1つが、原っぱ大学でした。「オトナも本気で遊ぶ」という点が自分の性に合っていたのです。「オトナも本気で水鉄砲や泥滑りする」「ずっと焚き火をしていていい」とか、「探検にオトナが先陣切って参加OK」なところが、自分が素の自分になれる場でした。当然それは子どもにも一緒で、子ども扱いはなく、娘のやりたい / やりたくないを尊重してくれました。ちなみに、娘は1年間で一度しか泥滑りをやらず(結果泣き)、山にもスカートで通って。それもまた良しとしてくれる場だったのです。

そうして1年参加した後、縁あって千葉の事業責任者になりました。千葉の拠点が立ち上がって今年で5年目になります。今は千葉県佐倉市の森で、ツリーハウスを作ったり、井戸を掘ったり、夏場は印旛沼で竹イカダを作って漕いだり、トムソーヤばりの冒険の毎日を送っています。

原っぱ大学千葉では1年間のコース制をとっています。1年あれば、森の空気が最高に気持ちいい日もあるし、雨で焚き火が2時間つかない日もある。寒い日も暑い日もある。五感だけでなく、圧倒的な非認知能力への刺激です。

また、顔の知っている同士で、互いに子どもを見合うコミュニティを作ることも、原っぱ大学の大事な価値だと思っています。子ども達も見知った関係で遊び合う。当然異年齢で、個性もバラバラな子が集うことで、オトナも子どもも、世の中には色んな人がいるんだって、ある意味違いに寛容になれるんですね。互いに迷惑もかけあうし、親以外のオトナに助けてもらうことも上手になる。子ども達のケンカも放っておいてくださいとお願いしています。彼らの解決する力を信じているので、変にオトナが介入してややこしくしたくないんです。当人同士で解決させると、意外と5分後にはケロッとまた遊んでます。そうした、シンプルにお互いリスペクトする関係を作りたいと思っているのは、ラクロスの影響が強いと思います。

娘の出産前まで、ラクロスの普及活動で動くこともありましたが、原っぱ大学をスタートしてみて気づいたことがあります。それは、私はラクロスを普及するよりも、ラクロスチームの、「めんどくささの先にある互いにリスペクトできる関係性」を作りたかったんだ、ということです。今はスマホのボタン1つで友人をON / OFF出来てしまう時代ですが、ラクロスの仲間は、ムカつくことがあっても、それ以上に互いの人間性を知っているので、「まあ、あいつイイ奴だからな」で関係が続いていきます。チームスポーツのメリットですよね。

そういう共通したポイントがあるので、ラクロスから離れて数年経ちますが、常に心にはクロスを持っています。この考えに共感してくれるラクロス仲間も多く、千葉のスタッフだけラクロス出身者がやたら多かったり、同期のお母さんがスタッフで入ってくれていたり、仲間に助けられています。

後編へ続く

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